釣りのエアーポンプ|活きエサを弱らせない選び方と使い方

堤防のバケツで乾電池式エアーポンプの泡が立つ様子、釣りのエアーポンプの選び方を解説する記事タイトル

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活きエサのアジやエビを用意したのに、釣り場に着くころには元気がない。そんな経験はありませんか。

結論から言うと、釣りのエアーポンプは「活きエサの量」と「持ち運ぶ時間」で選ぶのが一番の近道です。量が多いほど空気の量を、時間が長いほど電池の持ちを優先すると、選び間違いが減るんです。

この記事では、釣り用のブクブクの電源の違いと選び方、活きエサを弱らせない使い方をお伝えしますね。

目次

釣りでエアーポンプを使うのはなぜ?

先に結論

バケツやクーラーボックスの水は量が少なく、魚やエビが呼吸するとすぐに酸素が減っていきます。エアーポンプで空気を送り続けると、水の中の酸素を補いやすくなり、活きエサが弱りにくくなります。

釣りのエアレーションは、釣り人の間では「ぶくぶく」「ブクブク」とも呼ばれていますね。

『短い時間なら、ブクブクなしでも大丈夫じゃない?』と思いますよね。

たしかに、エサが少なく、時間が短ければ持つこともあります。ただ、バケツの水は家の水槽よりずっと少ないので、余裕がなくなるのも早いんです。

水の中の酸素は、水温が上がるほど減る

水に溶け込める酸素の量には上限があり、水温が高いほど少なくなります。

JIS K 0102:2016(淡水・1気圧)の飽和溶存酸素量(水に溶ける酸素の上限)を見ると、その差がよく分かります。

水温水に溶ける酸素の上限
10℃11.29mg/L
15℃10.08mg/L
20℃9.09mg/L
25℃8.26mg/L
30℃7.56mg/L

夏の釣り場で、日なたに置いたバケツの水温が上がると、酸素の上限そのものが下がっていきます。そこへたくさんのエサが入っていれば、なおさら酸素が足りなくなりやすいですよね。

なお、水に溶ける酸素の量は、水温のほかに気圧や塩分濃度などでも変わります。海水を使う時も、考え方は同じです。

数が多いほど酸素を使う

スペクトラム ブランズ ジャパンは、メダカを容器いっぱいに入れると「水中の酸素が足りなくなってしまって酸欠を起こしてしまうことがあります」と説明しています。

これは釣りのバケツでも同じ考え方です。エサの数が多いほど、酸素を使うスピードも上がります。

補足

エアーポンプの役目は、水に空気を送って酸素を補うことです。水温を下げる働きはないので、夏は日陰に置くなどの工夫と組み合わせましょう。

エアレーションの仕組みそのものはエアレーションとは?で紹介しています。

活きエサの量と持ち運ぶ時間で決める「電源と泡の量」

ここが大事なところです

迷ったら、まず「何を、どのくらい入れて、何時間持たせたいか」を決めてください。それだけで、合う電源と空気の量がかなり絞れます。

『釣り用のエアーポンプ、種類が多すぎて選べない』という方も多いはずです。

そこで、活きエサの種類と量、持ち運ぶ時間から、電源と泡の量を決める表を作りました。自分の釣りに近い行を探してみてください。

活きエサ・使い方量の目安持ち運ぶ時間合う電源泡の量
エビなど小さなエサ少なめ・小さな容器半日の釣り小型の乾電池式弱めで足りやすい
ハゼなど釣った小魚を泳がせに使う少なめ釣りの間だけ小型の乾電池式・USB式弱め〜中くらい
アジなどを群れで入れる多め・バケツやバッカン半日〜1日単1電池2本の強弱切替式強め
一晩〜翌日まで持たせたい多め長時間弱運転で長く持つ型・カー電源併用弱運転で長く
釣った魚を生かして持ち帰る魚の大きさしだい帰り道の移動カー電源・電池の2WAY中くらい〜強め
活きエサの量と持ち運ぶ時間から、釣り用エアーポンプの電源と泡の量を決める図解

量が多い時は「空気の量」を優先

アジのように、ある程度の数をまとめて入れる時は、空気の量(送風量)の多いポンプが向いています。

ハピソンの乾電池式では、YH-702Bが約0.45L/分なのに対し、YH-750は強運転で約2.3L/分と案内されています。同じ乾電池式でも、空気の量にはかなり差があるんですね。

「アジを20匹くらいバッカンに入れたいんですが」
「それなら、強弱を切り替えられて強めに回せるタイプが安心ですね」

数が多い日は強めに、少ない日は弱めに、と切り替えられる型だと使い回しがききます。

時間が長い時は「電池の持ち」を優先

反対に、長い時間持たせたい時は、電池の持ちが大事になります。

送風量の多い強運転は、そのぶん電池の減りも早くなりがちです。ハピソンのYH-708Bは、強運転で連続約55時間、弱運転で約150時間とされています。量が少ない時は弱運転にすると、電池を長持ちさせやすいですよ。

ハピソンの型番ごとの特徴はハピソンのエアーポンプでくわしく紹介しています。

電源で選ぶ釣り用エアーポンプ(乾電池・充電式・USB・カー電源)

先に結論

手軽さなら乾電池式、軽さと繰り返しの使いやすさなら充電式が向いています。モバイルバッテリーを使いたいならUSB式、車での移動が長いならカー電源と電池の2WAYが合います。

『乾電池式と充電式、結局どっちがいいの?』という声は本当によく見かけます。

それぞれに向いている場面があるので、比べてみましょう。

電源向いている場面気をつけたいこと
乾電池式釣り場で電池を替えながら使いたい予備の電池を持っていく。充電式電池が使えない製品もある
充電式荷物を軽くしたい・何度も使う出かける前の充電を忘れない
USB式モバイルバッテリーを持ち歩いているバッテリーの容量で使える時間が決まる
カー電源・電池の2WAY車での移動中も空気を送りたい車のソケットの使い方は車と製品の説明書に従う

乾電池式は「電池の種類」まで確かめる

乾電池式は、単1形や単3形など、使う電池が製品ごとに決まっています。

ダイソーの釣り用乾電池式エアーポンプは、単一形乾電池1本で、アルカリ電池使用時に強で約28時間、弱で約40時間と案内されています。同じ商品ページには「充電式電池は使用しないでください」との注意もあります。

ニッソーの乾電池式エアーポンプB-1・B-2は、単1乾電池2本で約30時間の連続使用とされ、「海や川での釣りや生物採取に。水替え時、魚の輸送時に」と案内されています。釣り以外に、家の水槽の水換えの時にも使える形ですね。

予備の電池を買う時は、製品が指定する種類に合わせてくださいね。乾電池式の選び方は電池式エアーポンプでまとめています。

充電式は軽くて繰り返し使える

充電式は、電池を買い足さずに何度も使えるのが利点です。

ハピソンの充電式YH-760は、本体約260gで、強で約6時間、弱で約24時間、オートで約12時間使えるとされています。電池切れが近づくと知らせて、自動で弱運転に切り替える機能もあるそうです。

充電の時間がかかるので、前の晩に充電しておく習慣をつけておきましょう。充電式やUSB式の確認点は充電式・USBのエアーポンプで紹介しています。

USB式はモバイルバッテリーで動かせる

水作のmobileAir1000 USBstyleは、モバイルバッテリーで動き、「釣りやガサガサなどのレジャー用」と案内されています。4000mAhのバッテリーで約15時間の連続使用ができるとのことです。

一方で、同じ製品の注意として、パソコンのUSBにはつながないよう書かれています。つなぐ先も説明書で確かめておくと安心です。

カー電源と電池の2WAY

ハピソンのYH-737Bは、車のシガーライターソケットと単1形乾電池の2WAYで、車のエンジンを切ると自動で乾電池に切り替わるとされています。

釣り場までの移動が長い時や、釣った魚を車で持ち帰る時に便利な形ですね。

釣り用エアーポンプのおすすめの選び方

先に結論

釣り用のエアーポンプは、送風量、電池の持ち、防水の程度、泡の細かさ、付属品の5つを見て選ぶと、自分の釣りに合ったものを見つけやすくなります。

「釣り用エアーポンプのおすすめは?」と聞かれることも多いのですが、合うものは釣り方で変わります。そこで、この記事では順位を付けず、選ぶ時に見る点をまとめますね。

釣り用エアーポンプを選ぶ時のチェック
  • 入れるエサの量に対して、送風量が足りているか
  • 釣りの時間より、電池の持ちに余裕があるか
  • 防滴形・水洗いできる形・IPX4など、防水の程度はどうか
  • 泡を細かくするストーンが付いているか
  • エアーチューブやストーンが付属しているか

公式に案内されている仕様の例

各メーカーの公式に書かれている仕様を、いくつか並べてみます。価格は販売店や時期で変わるので載せていません。

メーカー・型番送風量電源使える時間防水
ハピソン YH-707B約0.45L/分単1形×1個連続約65時間防滴形
ハピソン YH-708B強 約1.0L/分/弱 約0.45L/分単1形×2個強 約55時間/弱 約150時間防滴形
ハピソン YH-735C強 約1.3L/分/弱 約0.6L/分単1形×2個強 約25時間/弱 約75時間水洗可能
ハピソン YH-760強 約1.5L/分/弱 約0.7L/分充電式強 約6時間/弱 約24時間水洗可能形
ダイソー 釣り用・乾電池式強 約1.0L/min/弱 約0.7L/min単一形×1本強 約28時間/弱 約40時間IPX4
GEX アトム5800cc/分単3×2本約8時間記載なし

それぞれの製品の公式ページに書かれた数値です。電池の持ちは、アルカリ電池を使った時など条件付きの値なので、余裕を持って見ておきましょう。

電池の持ちと「モーター寿命」は別の数字

仕様表には、電池の持ちとは別に「モーター寿命」が書かれていることがあります。

ハピソンでは、YH-702Bが約200時間、YH-707BやYH-708Bが約1,000時間と案内されています。ダイソーの釣り用もモーター寿命は約500時間で、動かなくなったら買い換えるよう書かれています。

『電池を替えたのに動かない』という時は、モーターが寿命を迎えている場合もあります。よく使う方は、この数字も見比べておくと安心ですね。

夜釣りでは「マーカー機能」も便利

ハピソンのYH-739CやYH-750には、動いている間にLEDが光るマーカー機能があります。

暗い中でも、ポンプが動いているかをひと目で確かめられるのは心強いですよね。

防水の程度は製品ごとに違う

釣り場では、水しぶきや雨がかかることもありますよね。

ハピソンの製品には「防滴形」「水洗可能形」などの表示があり、ダイソーの釣り用はIPX4と案内されています。どこまで水に強いかは製品で違うので、水に沈めないなど、取扱説明書の範囲で使ってください。

泡の細かさも見ておきたい

テトラ(スペクトラム ブランズ ジャパン)は、細かい泡のエアーストーンについて「魚に必要な酸素が効率よく溶けるようになります」と説明しています。

ハピソンのYH-735Cは「多孔質のセラミックストーンによるミクロの泡」を特長にしていて、セラミックストーンは単品でも用意されています。泡の細かさが気になる時は、ストーンを見比べてみてください。

釣りのブクブクの使い方とよくある失敗

先に結論

ブクブクは、エサを入れる前から動かしておくのが基本です。容器は日陰に置き、ストーンが底に沈んでいるか、泡がきちんと出ているかを時々確かめましょう。

『ポンプは買ったけど、使い方のコツってあるの?』という方のために、流れをまとめました。

釣りでエアーポンプを使う流れ
  1. 出かける前に、電池の残りや充電、ストーンから泡が出るかを確かめる
  2. 容器に水を入れ、エサを入れる前にブクブクを動かしておく
  3. ストーンを容器の底に沈め、チューブが折れていないかを見る
  4. エサの量に合わせて、強弱を切り替える
  5. 容器は日陰に置き、水温が上がりすぎないようにする
  6. 使い終わったら、ストーンやチューブを真水ですすいで乾かす
釣りでエアーポンプを使う時の、準備から片付けまでの流れを示した図解

よくある失敗と、確かめる順番

泡の出が悪い時や、エサが弱ってきた時は、次の順番で確かめると原因を見つけやすくなります。

よくある失敗
  • 電池が古く、釣り場で止まってしまった
  • ストーンが目詰まりして、泡がほとんど出ていなかった
  • 容器を日なたに置いたまま、水温が上がってしまった
  • 小さな容器にエサを入れすぎて、ブクブクが追いつかなかった
泡が弱い時に見る順番
  • 電池の残りは十分か、向きは合っているか
  • チューブが折れたり外れたりしていないか
  • ストーンを外すと空気が出るか(出るならストーンの目詰まり)
  • 本体に水が入っていないか
日陰に置いたクーラーボックスの中でエアストーンから泡が立ち、活きエサが泳いでいる様子

容器と水の量にも余裕を

同じエアーポンプでも、容器の水が多いほど酸素にも水温にも余裕が生まれます。

例えば、小さなバケツにアジをぎゅうぎゅうに入れるより、大きめのバッカンやクーラーボックスに分けたほうが、ブクブクの効きもよくなります。

容器を選ぶ時のチェック
  • エサの数に対して、水の量に余裕があるか
  • ふたがあり、日差しや水はねをさえぎれるか
  • エアーチューブを通すすき間があるか
  • 持ち運べる重さに収まるか

水は1リットルでおよそ1kgの重さがあります。水を多くするほど重くなるので、移動の距離と相談しながら決めましょう。

冬の釣りでは冷えにも気を配る

冬はバケツの水温が下がりやすく、エアーポンプで外の冷たい空気を送ることになります。

『冬にブクブクを強くしたら、エサの元気がなくなった気がする』という声もあります。冬は泡を弱めにする、容器を風の当たらない場所に置く、ふたを少し閉めておくといった工夫をしてみてください。

本体はぬらさない工夫を

本体の防水の程度は製品によって違います。

海水がかかった後は、取扱説明書の手入れ方法に従って、塩分を落としておきましょう。モーターのさびを防ぐことにもつながります。

釣りのエアーポンプでよくある相談

ここでは、ネットの相談サイトでよく読まれている、釣りのエアーポンプにまつわる質問を要約して紹介します。

相談1 ストーンから泡が出ないのに、ホースからは空気が出る

エビを生かすのに使っている釣り用のエアーポンプで、泡が出なくなった。ストーンを外してホースを水につけると、空気は普通に出る、という相談です。

ホースから空気が出ているなら、ポンプは動いています。この場合は、ストーンが目詰まりしている可能性が高いですね。

水作の取扱説明書でも、気泡が少ない時はエアストーンの目詰まりを点検するよう案内しています。ストーンを新しいものに替えると、泡が戻ることが多いですよ。

相談2 乾電池式なのに「充電式電池は使わないで」と書いてある

単一乾電池で動く釣り用のエアーポンプを買ったら、注意書きに充電式電池は使わないよう書かれていた。理由が知りたい、という相談です。

理由は製品ごとに違うので、ここで言い切ることはできません。ただ、メーカーが書いている注意なので、そのとおりにアルカリ電池などの指定された電池を使うのが安心です。

例えば、売り場でこう聞いてみるのもいいですね。

「この釣り用のポンプ、どの電池を使えばいいですか?」
「説明書にあるとおり、アルカリの乾電池をおすすめしています」

相談3 ブクブクなしで、釣った魚を1時間半ほど生かせる?

ブクブクを持っていない時に、釣った魚を1時間半ほど生かしておく方法はあるか、という相談です。

何分持つかは、魚の大きさや数、水の量、水温でまったく変わるので、時間で答えることはできません。

できることとしては、容器の水をなるべく多くする、入れる数を減らす、日陰に置いて水温を上げない、の3つです。新しい水にこまめに入れ替えるのも、酸素を補う助けになります。

ブクブクがない時の応急策はエアーポンプの代用で、魚を生かして運ぶ方法は携帯用エアーポンプとクーラーボックスで紹介しています。

よくある質問

釣りのエアーポンプは、乾電池式と充電式のどちらがいいですか?

釣り場で電池を替えながら使いたいなら乾電池式、荷物を軽くして何度も使いたいなら充電式が向いています。持ち運ぶ時間と、出かける前に充電できるかで選んでみてください。

釣り用のブクブクは、どのくらいの送風量があればいいですか?

入れるエサの量で変わります。エビなど少量なら弱めの送風量で足りやすく、アジを群れで入れる時は強弱切替で強くできる型が向いています。

携帯用のエアーポンプは、家の水槽の停電の備えにも使えますか?

使えます。GEXのアトム5のように、停電時の使用を案内している乾電池式もあります。いざという時のために、電池と一緒に置いておくと安心です。

活きエサのバケツは、どこに置けばいいですか?

日陰に置いてください。エアーポンプは水温を下げることはできないので、直射日光で水温が上がらない場所を選ぶのが大事です。

海水で使っても大丈夫ですか?

釣り用の多くは海での使用を想定していますが、本体の防水の程度は製品ごとに違います。使った後は説明書に従って塩分を落としてください。

まとめ

釣りのエアーポンプは、活きエサの量と持ち運ぶ時間で選ぶと失敗しにくくなります。

量が多い時は送風量を、時間が長い時は電池の持ちを優先してください。まずは、自分の釣りでいつも入れるエサの量を思い出してみてくださいね。

この記事の要点
  • バケツの水は少なく、水温が上がるほど溶ける酸素も減る
  • エサが多い時は送風量、時間が長い時は電池の持ちを優先する
  • 乾電池式・充電式・USB式・カー電源2WAYは、使う場面で選ぶ
  • 防水の程度、泡の細かさ、付属品も見ておく
  • 泡が弱い時は、電池、チューブ、ストーンの順に確かめる
エアレーションドットコム

エアレーションドットコム 編集部

水槽のエアレーション(ブクブク)について、必要かどうかの判断、エアーポンプやエアストーンの選び方と使い方、メダカ・金魚・熱帯魚・エビなど生き物ごとの考え方を、公的機関とメーカーの公開情報をもとにやさしく整理しているサイトです。 公式サイト

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