水槽の酸素不足のサイン|魚が水面でパクパクする時の確かめ方と対処

エアストーンから泡が立つ水槽で金魚が泳ぐ様子

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朝起きたら、金魚やメダカが水面で口をパクパクさせていて、ドキッとしたことはありませんか。

結論から言うと、水槽の酸素不足は「魚の様子」「水の状態」「機材の動き」の3か所を順番に見れば、原因の見当がつきます。まずはブクブクを確かめて水面を動かし、それから原因をつぶしていけば大丈夫です。

この記事では、酸素不足のサインの見分け方と、気づいた時の対処の順番、もう起こさないための工夫を紹介しますね。

目次

水槽の酸素不足はどう見分ける?先に結論

先に結論

魚が水面に集まって口をパクパクしていたら、酸素不足を疑うサインです。まずエアーポンプの泡が出ているか確かめ、出ていなければ直す、出ていれば泡を少し強めるか水面を動かす工夫をしましょう。

『パクパクしているけど、エサを欲しがっているだけかも?』と迷う方も多いはずです。

ここが大事なところなんですが、エサの時間以外にも水面から離れず、何匹もそろって同じ様子なら、酸素不足を先に疑ったほうが安心です。

金魚の飼育ガイドを出しているキョーリンのQ&Aでも、水面近くで口をパクパクする場合は、飼育容器の水量に対して金魚の数が多く、酸素が不足していると考えられると説明されています。対処としては、ブクブクやろ過装置を付けて酸素を加えることが案内されています。

ブクブクと酸素の関係

ブクブク(エアレーション)は、エアーポンプで送った空気を水中に出して、水面を動かす道具です。

テトラの解説では、水面がほどよく揺れると酸素の補給になると紹介されています。細かい泡のエアストーンについても、酸素が水に溶けやすくなると説明されています。

ぶくぶくで酸素を補う仕組みはエアレーションの効果で詳しく紹介しています。

よく見る様子酸素不足の可能性まず見ること
何匹も水面でパクパクしている高いブクブクが動いているか
1匹だけ水面にいる低めほかの魚の様子と、その1匹の泳ぎ方
エサの時間だけ水面に来る低いエサの量と時間
朝だけ水面に集まり、昼は普通中くらい夜の水草の呼吸と夜のブクブク

魚・水・機材の3か所に出るサイン

先に結論

酸素不足のサインは、魚の様子だけでなく、水の状態と機材の動きにも出ます。魚だけを見て慌てるより、3か所を順番に見たほうが原因に早くたどり着けます。

『魚の様子しか見ていなかった』という方もいるかもしれませんね。

実は、魚がパクパクする前に、水や機材のほうに変化が出ていることも多いんです。3か所に分けて見ていきましょう。

魚に出るサイン

いちばん気づきやすいのが魚の様子です。

  • 何匹も水面近くに集まって、口をパクパクしている
  • エアストーンの泡や、フィルターの排水のまわりに集まっている
  • 水面から離れず、エサにも反応が鈍い
  • 底でじっとしている魚が増えた

泡のまわりに集まる様子については金魚やメダカがブクブクに集まる理由で、集まり方ごとの見分け方を紹介しています。

水面で空気を吸うのが普通の生き物もいる

ベタやグラミーは、ラビリンス器官という空気呼吸を助ける器官を持っていて、ときどき水面に口を出して空気を吸います。ドジョウも、えらと皮膚の呼吸で足りない時に、水面で空気を取り込む腸呼吸をすることがあります。こうした生き物が時々水面に来るのは、普段の呼吸の一部です。

水に出るサイン

次に見たいのが水の状態です。

  • 水面に油膜が張って、ほとんど動いていない
  • 水が白く濁っている
  • いつもよりにおいが強い
  • 夏で水温がいつもより高い

水温が高いほど、水に溶けていられる酸素の量は少なくなります。淡水・1気圧の飽和値(JIS K 0102:2016)では、20℃で9.09mg/L、25℃で8.26mg/L、30℃で7.56mg/Lです。

白い濁りは、立ち上げたばかりでろ過のバクテリアが少ない時にも出やすいと、テトラの解説で紹介されています。

機材に出るサイン

最後に、機材の動きを確かめます。

  • エアーポンプの泡が出ていない、または前より弱い
  • エアーポンプの音が前より大きくなった
  • フィルターの排水が弱く、水面が動いていない
  • 停電やタイマーの設定で、夜の間に止まっていた

ジェックスのQ&Aでは、音が大きくなった・エアー量が減ったという時は、ポンプの中のゴム(ダイヤフラム)の亀裂などが考えられると案内されています。水作の取扱説明書でも、泡が少ない時はエアストーンの目詰まりかポンプの力の低下として、交換をすすめています。

酸素不足のサインを魚・水・機材の3か所に分けて示した図解

生き物ごとのサインの出方

同じ「水面に来る」でも、生き物によって意味が変わります。飼っている生き物に合わせて見てみてください。

生き物酸素不足を疑う様子普段から見られる様子
金魚何匹も水面でパクパクし続けるエサの時に水面に寄ってくる
メダカ水面のすぐ下に並んで離れない水面近くを泳ぐことが多い
小型の熱帯魚群れが水面に集まり、泳ぎがぎこちない中層をまとまって泳ぐ
ベタ水面にいる時間が急に長くなり、動きが鈍いときどき水面で空気を吸う
ザリガニ横向きになって水面からえらに空気を取り込む隠れ家にこもる

キョーリンのザリガニの飼い方では、水の中の酸素が足りなくなると、横向きになって水面からえらに空気を取り入れて呼吸すると紹介されています。

メダカはもともと水面近くを泳ぐ魚なので、水面にいるだけで心配しすぎなくて大丈夫です。並んで動かない、口をパクパクし続ける、といった様子が重なった時に疑ってみましょう。

朝・昼・夜のいつ見ればいい?酸素不足のチェック表

ここが大事なところです

酸素不足のサインは、1日の中で出やすい時間が違います。朝・昼・夜の見どころを決めておくと、毎日の世話のついでに見逃しにくくなります。

『いつ見ればいいか分からないから、気づくのが遅れてしまう』という声もよく聞きますよね。

水の中の酸素は、時間によって増えたり減ったりしています。メダカ飼育のメーカーガイドでは、水草は昼は酸素を作るけれど、夜はメダカと同じように呼吸をして酸素を使い、二酸化炭素を出すため、酸欠になることもあると紹介されています。

つまり、夜の間に酸素が減り続けるので、朝いちばんが確かめどきなんです。

時間魚で見ること水で見ること機材で見ること
朝(起きてすぐ)水面に集まっていないか、パクパクしていないか水面に油膜がないか夜の間にブクブクが止まっていないか
昼(エサの時)エサへの反応がいつも通りか水が濁っていないか、においが強くないかフィルターの排水で水面が動いているか
夕方〜夜(照明を消す前)泳ぎ方がいつも通りか夏なら水温が上がりすぎていないか泡の量が前より弱くなっていないか、音が大きくないか

毎日すべてを細かく見る必要はありません。朝の魚、昼の水、夜の機材、と1つずつ見るだけでも、変化に気づきやすくなりますよ。

毎日のひと目チェック
  • 朝、魚が水面に集まっていないか見る
  • 朝、ブクブクの泡が出ているか見る
  • エサの時、食べ方がいつも通りか見る
  • 夏場は水温計を毎日見る
  • 夜、泡の量と音がいつも通りか聞いてみる

夏と立ち上げ直後は見る回数を増やす

水温が高い夏と、立ち上げたばかりの水槽は、酸素不足が起きやすい時期です。

コトブキ工芸のQ&Aでも、エアーポンプは魚が多い時や、夏場の高水温で溶存酸素が少ない時に使うものと説明されています。夏の使い方は夏のエアレーションでまとめています。

酸素不足に気づいた時の対処の手順

先に結論

サインに気づいたら、まず水面を動かして酸素を入れ、それから原因を1つずつ確かめます。慌てて全部の水を替えたり、薬を入れたりする前に、空気と水面の動きから見直しましょう。

『とにかく何かしなきゃ』と焦ってしまいますよね。

ただ、一度にいろいろ変えると、何が効いたのか分からなくなります。次の順番で進めてみてください。

酸素不足に気づいた時の対処を5つの手順で示した図解
酸素不足に気づいた時の対処
  1. エアーポンプの泡が出ているか確かめる。止まっていたらコンセント・チューブの外れ・折れを見る
  2. 泡が出ているなら、少し強めるか、エアストーンを水面に近い場所へ移す
  3. フィルターの排水口を水面近くに上げて、水面がゆらゆら動くようにする
  4. エサを少し控えて、食べ残しがあれば取り除く
  5. 半日ほどして、魚が水面から離れたか確かめる

泡が出ていない時に確かめる順番

エアーポンプが動いているのに泡が出ない時は、空気の通り道のどこかで止まっています。

確かめる場所よくある状態直し方
コンセント・電源抜けている、タイマーで切れている差し直す、タイマーの設定を見直す
エアーチューブ外れている、折れているつなぎ直す、折れない取り回しにする
逆流防止弁向きが逆、詰まっている向きを確かめて付け直す
エアストーン目詰まりしている新しいものに替える
ポンプ本体音が大きい、泡が弱い説明書を見てゴム(ダイヤフラム)などの交換を検討する

ポンプの寿命と部品の交換はエアーポンプの寿命と交換時期で、泡が出ない時の直し方はエアーポンプの泡が出ない時の原因と直し方で詳しく紹介しています。

ブクブクがない時・壊れた時の応急策

エアーポンプがない、壊れてしまった、という時もありますよね。

テトラの解説では、外掛けや上部フィルターの排水を水上に出して落とすと、落ちた水が空気を巻き込んでエアレーション効果があると紹介されています。フィルターがあるなら、排水口の高さを変えるだけでも水面を動かせます。

停電に備えるなら、電池式や充電式のエアーポンプを用意しておく方法もあります。応急策はエアーポンプの代用でまとめています。

よくある失敗

魚の様子がおかしいと感じて、水を全部入れ替えてしまうのは避けましょう。急な水温や水質の変化は、かえって魚の負担になります。水換えをするなら一部だけにして、新しい水は水温を合わせ、カルキを抜いてから使いましょう。

対処したあとに見ること

対処したら、それで終わりにせず、半日〜翌朝にかけて様子を見ておきましょう。

見ること落ち着いてきたサインまだ気になるサイン
魚の位置中層や底にも散らばって泳ぐ水面から離れない
口の動きパクパクが目立たなくなる水面でパクパクを続ける
エサいつも通り食べる食べずに吐き出す、寄ってこない
翌朝の様子朝も水面に集まっていない朝になるとまた集まる

翌朝になってもまた水面に集まるなら、夜の間の酸素が足りていない可能性があります。夜もブクブクを回す、泡を少し強める、魚の数を見直す、といった次の手を考えてみてください。

『いろいろ試したけど、まだ心配…』という時は、購入したお店に水槽の状態を伝えて相談してみるのもひとつの方法です。

酸素不足を起こしにくい水槽にするには

先に結論

酸素不足を防ぐいちばんの近道は、水の量に対して魚を入れすぎないことです。そのうえで、ブクブクの強さ・水面の動き・水温の3つを整えておけば、ぐっと起きにくくなります。

『そもそも、どうすれば酸素不足を起こさずに済むの?』という方も多いですよね。

対処よりも大事なのが、起きにくい水槽にしておくことです。

魚の数と水の量を見直す

テトラのメダカ飼育ガイドでは、容器いっぱいにメダカを入れると酸素が足りなくなって酸欠を起こすことがあり、メダカ1匹に必要な水の量は1リットルが目安と言われていると紹介されています。

金魚は体が大きく育つので、同じ水槽でも入れられる数はメダカより少なくなります。数が増えてきたら、水槽を大きくするか、分けて飼うことを考えてみてください。

見直すこと起きやすい状態起きにくい状態
魚の数水の量に対して多いゆとりがある
ブクブクなし、または弱すぎる水面が動くくらいの強さ
水面油膜が張って動かないゆらゆら動いている
水温夏で高い季節に合わせて管理している
水草茂りすぎて夜に酸素を使う量がほどほど
底砂厚く敷きすぎているほどよい厚さ

底砂とろ過のバクテリアにも酸素が要る

酸素を使うのは魚だけではありません。テトラの解説では、底砂を厚く敷きすぎると砂の中に水の流れがなくなり、ろ過バクテリアに必要な酸素が届かなくなると説明されています。

ろ過装置が動くことで水に酸素が取り込まれ、バクテリアが増えて定着しやすくなる、とも紹介されています。ブクブクとフィルターは、魚のためだけでなく、水をきれいにする仕組みのためにも働いているんですね。

泡の強さは「水面が動くくらい」から

ブクブクの強さは、水面がゆらゆら動くくらいがひとつの目安です。メダカは水の流れが苦手と言われるので、強すぎると泳ぎにくくなります。

ブクブクの泡で水面がゆらゆら動いている水槽の様子

立ち上げたばかりの水槽は特に気をつける

立ち上げてすぐの水槽は、水をきれいにしてくれるろ過のバクテリアがまだ少ない時期です。テトラの解説でも、セット初期はバクテリアが少ないため水質が悪化しやすいと説明されています。

この時期は、魚を一度にたくさん入れず、エサも控えめにしておくと安心です。ブクブクとフィルターは止めずに回し続けましょう。

強さの調整はエアレーションの強さで、ブクブクの基本の付け方は水槽のエアレーションで紹介しています。

酸素不足を起こしにくくするチェック
  • 魚の数が水の量に対して多すぎないか確かめる
  • ブクブクで水面が動いているか確かめる
  • 水面に油膜が張っていないか確かめる
  • 夏場は水温を毎日確かめる
  • 底砂を厚く敷きすぎていないか確かめる

酸素不足について知恵袋によくある相談

先に結論

知恵袋では「ぶくぶくが壊れた時、何をすれば酸素が出る?」「ブクブクがないと金魚は苦しいの?」「ブクブクなしで1年メダカを飼えていた」「ブクブクの泡から直接酸素が入っているの?」という相談がよく読まれています。

ここでは、多く読まれている相談を要約して紹介します。

「金魚のぶくぶくが壊れた。酸素を出すには何をすればいい?」

ぶくぶくが壊れてしまい、代わりに何をすれば酸素が出るのか知りたい、という相談です。

フィルターがあるなら、排水口を水面近くに上げたり、水上から水を落としたりして水面を動かすのが手軽な方法です。そのうえで、エサを控えめにして、新しいエアーポンプを用意するまでの時間をしのぎましょう。

「ブクブクがないと、金魚は酸素が少なくて苦しいの?」

金魚の水槽にブクブクがないと、金魚は苦しいと感じるのか知りたい、という相談です。

水の量に対して金魚が少なく、フィルターで水面がよく動いていれば、ブクブクなしでも困らないこともあります。ただ、金魚は数が増えたり体が大きくなったりすると酸素を多く使うので、水面でパクパクしていないかを朝に見てあげてください。

「ブクブクなしで1年以上メダカを飼えていた。新しい水槽にも要らない?」

ブクブクなしで5匹ほどのメダカを1年以上育ててきたけれど、新しい水槽でもなしでいいのか、という相談です。

これまでうまくいっていたのは、水の量に対して数が少なかったり、水草や水面の動きが合っていたりしたからかもしれません。新しい水槽では、水の量・数・水草・置き場所の水温が変わるので、最初の数週間は朝の様子を見ながら判断するのがおすすめです。

「ぶくぶくって、泡から直接酸素を入れているの?」

水槽に入れる空気の泡は、気泡から直接酸素を入れているのか、という相談です。

メーカーの説明では、細かい泡は酸素が水に溶けやすいとされています。あわせて、水面が揺れることも酸素の補給になると紹介されています。泡と水面の動きの両方で、水に酸素が入っていくと考えると分かりやすいですね。

補足

酸素の素になる錠剤や粉のような商品もあります。使える期間や量は商品ごとに違うので、パッケージの説明どおりに使い、魚の様子を見ながら判断しましょう。

よくある質問

水槽の酸素不足はどんなサインで分かりますか?

何匹もの魚が水面に集まって口をパクパクしている、泡やフィルターの排水のまわりから離れない、といった様子がサインです。あわせて、ブクブクが止まっていないか、水面に油膜がないかも見ましょう。

酸素不足に気づいたら、まず何をすればいいですか?

エアーポンプの泡が出ているかを確かめ、出ていなければ電源やチューブを直します。出ているなら少し強めるか、フィルターの排水で水面を動かして、半日ほど様子を見てください。

夜にブクブクを止めると酸素不足になりますか?

夜は水草も呼吸をして酸素を使うので、魚や水草が多い水槽では減りやすくなります。止めるかどうかは、魚の数・水草・水温・フィルターの条件で決めましょう。

ブクブクの酸素はどのくらいの強さで足りますか?

水面がゆらゆら動くくらいがひとつの目安です。メダカのように水の流れが苦手な魚は、弱めにして泡のまわりで泳ぎにくそうにしていないかを見てください。

夏は酸素不足になりやすいですか?

なりやすいです。水温が高いほど水に溶けていられる酸素の量は少なくなるので、夏は泡を少し強めにして、水温も毎日確かめましょう。

まとめ

この記事の要点
  • 何匹も水面でパクパクしていたら、酸素不足を疑う
  • サインは魚・水・機材の3か所に出る
  • 朝の魚、昼の水、夜の機材を見る習慣で気づきやすくなる
  • 対処はブクブクの確認と水面を動かすことから始める
  • 魚を入れすぎない、水面を動かす、水温を見ることで起きにくくなる
エアレーションドットコム

エアレーションドットコム 編集部

水槽のエアレーション(ブクブク)について、必要かどうかの判断、エアーポンプやエアストーンの選び方と使い方、メダカ・金魚・熱帯魚・エビなど生き物ごとの考え方を、公的機関とメーカーの公開情報をもとにやさしく整理しているサイトです。 公式サイト

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