ベタのエアレーション|いらないと言われる理由と付ける時の注意

長いヒレのベタが泳ぐ小さな水槽と、端から少しだけ泡が上がるエアストーン

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『ベタにブクブクって要るの?』『ショップでは小さなカップで売られていたけど、本当に大丈夫?』と迷っていませんか。

結論から言うと、ベタのエアレーションは基本的になくても飼えます。ベタは水面から空気を吸える魚だからです。

ただし、エアレーションなしでいいのは「酸素の面」の話なんです。この記事では、いらないと言われる理由と、付けるなら気をつけたい泡の強さを、判断表でお伝えしますね。

目次

ベタにエアレーションはいらない?先に結論

先に結論

ベタは、えら呼吸に加えて水面から空気を吸える魚です。そのため、エアレーションなしでも飼育できます。ただ、強い水流は苦手なので、付ける場合は泡をかなり弱くするのが前提です。

『いらないなら、付けたらダメなの?』と思いますよね。

実は、付けてはいけないわけではありません。いらない理由と、付ける時の注意は、別々に考えるとすっきりします。

考えることベタの場合エアレーションとの関係
酸素水面から空気を吸えるなしでも足りやすい
水流強い流れを嫌う付けるなら弱く・端に
水温25〜26℃前後が適温とされるブクブクでは温められない
水の汚れフンや食べ残しは水に残る空気を吸えても汚れは別

この表のように、ベタのエアレーションで迷う時は「酸素」「水流」「水温」「汚れ」の4つを分けて見ると判断しやすいんです。

エアレーションそのものの働きはエアレーションとは?で紹介しています。

なぜベタは空気を吸えるの?

キョーリンは、ベタやグラミーなどアナバスの仲間は「水面から空気呼吸ができるように、ラビリンス器官という進化したエラをもっている」と説明しています。

コトブキ工芸も、この器官は上鰓器官(じょうさいきかん)とも呼ばれ、空気中の酸素を取り込めるので「小型容器でも飼うことができます」としています。

補足

コトブキ工芸は、ベタは「呼吸の60%ほどはラビリンス器官をつかっている」と説明しています。時々水面に口を出して空気を吸う姿は、この器官を使っているところなんです。

テトラ(スペクトラム ブランズ ジャパン)も、迷宮器官(ラビリンス器官)による呼吸を行うため「エアポンプやフィルターなどがなくても飼育が可能」と案内しています。

「空気を吸える」と「水流に弱い」は分けて考える

ここが大事なところです

ベタのエアレーションで混乱しやすいのは、「空気を吸えるからブクブク不要」と「水流が苦手だからブクブクは困る」が、ごちゃまぜに語られるからです。2つは別の話として判断しましょう。

『いらないと言う人と、付けたほうがいいと言う人がいて、どっちが正しいの?』という声はよく聞きます。

実はどちらも、見ている場面が違うだけなんです。

水槽の状態空気を吸えるか水流の影響エアレーションの判断
小さめの容器に1匹・フタは少し開けている吸える流れがないなしで様子を見る
フタをしっかり閉めている吸いにくくなる流れがないまずフタを少し開ける
水草や他の生き物も一緒に入れている吸える流れがない弱めの泡を足す選択肢あり
フィルターの水流が強い吸える流されやすい泡を足すより流れを弱める
水温が高くなる時期吸える流れがない水温を見直し、弱い泡を検討
ベタのエアレーションを、空気を吸えるかと水流の強さの2つで判断する表を図にしたもの

ヒレが長いベタほど流れに気をつけたい

コトブキ工芸は、ベタは「強い水流を嫌います」と書いています。

ひらひらした長いヒレのベタは、泡が作る流れに押されて、思うように泳げないことも。泳ぐ場所が泡の近くを避けるように偏っていたら、流れが強すぎるサインです。

例えば、30cmほどの水槽の真ん中で泡を勢いよく出すと、水槽全体がぐるぐる回る流れになりやすいんです。

「空気を吸える」から生まれる注意点

空気を吸える魚だからこそ、水面の上の空気も大事になります。

キョーリンは、密閉容器で飼う場合は「少しだけフタを開けておこう」と案内しています。水面とフタの間に、空気が入れ替わる隙間を残しておきましょう。

空気を吸うための水面チェック
  • 水面に浮き草が一面に広がっていないか
  • フタがぴったり閉まりきっていないか
  • 水面まで泳いで上がれる水位か
  • 水面に油膜が張っていないか

ベタをエアレーションなしで飼う時の条件

先に結論

ベタのエアレーションなしの飼育は、水面に空気の通り道があること、水温を保てること、水換えで汚れをためないことがそろえば成り立ちます。ブクブクを外すぶん、ほかの3つを丁寧にしてあげましょう。

『なしで飼えるなら、何もしなくていいの?』と思った方もいるかもしれませんね。

ここがよくある誤解なんです。空気を吸えても、フンや食べ残しから出る汚れは水の中に残ります。

「ブクブクなしでいいなら、水換えも少なくていいよね?」

「そこは別。汚れはベタが空気を吸っても消えないからね」

エアレーションなしで外れるもの外れないもの
泡で酸素を足す役割水温を保つこと
泡が作る水面の揺れ汚れた水を入れ替えること
ポンプの音水面に上がれる環境づくり

水温はヒーターで保つ

ベタの適水温は、キョーリンでは25℃前後、コトブキ工芸では26度前後とされています。

エアレーションでは水を温められないので、気温が下がる季節は熱帯魚用のヒーターで保つことになります。コトブキ工芸は、ヒーターだけでなく水温を調節するサーモスタットとつないで使うよう案内しています。

熱帯魚の水槽の酸素と水温の考え方は熱帯魚のエアレーションでもまとめています。

水温が上がる時期は酸素が溶けにくくなる

水に溶ける酸素の量は、水温が高いほど少なくなります。

JIS K 0102:2016の表(淡水・1気圧の飽和値)では、25℃で8.26mg/L、28℃で7.83mg/Lです。

ベタは空気も吸えるので慌てる必要はありません。ただ、一緒に貝やエビを入れている時は、その生き物は水の中の酸素に頼っています。

よくある失敗

ベタが平気そうだからと、同じ容器の貝やエビまで「なしで大丈夫」と考えてしまうこと。空気を吸えるのはベタの体の特徴なので、同居している生き物の分は別に考えましょう。

小さな容器で飼う時の考え方は小型のエアレーションも参考になります。

泡が合っているかは泳ぎ方で見る

泡の強さがベタに合っているかは、数字より泳ぎ方を見るのがいちばん確かです。

付けた日から数日は、エサの時間や照明を消す前に、少しだけ様子をのぞいてみてください。

ベタの様子読み取れること次にすること
水槽の中をゆったり泳ぎ回る流れは気になっていないそのまま続ける
泡の反対側の隅にばかりいる流れを避けている泡を絞るか位置を変える
泡に押されて体が流される流れが強すぎるいったん止めて弱め直す
水面で口をパクパクする回数が増えた水温や汚れも気にしたい水温計と水の汚れを確かめる

「泡、強すぎないかな?」

「隅にこもってないなら、たぶん大丈夫。気になるなら一段絞ってみよう」

こんなふうに、家族で話しながら見てあげるくらいの気軽さで十分ですよ。

ベタの水槽にエアレーションを付けるなら|泡を弱くする置き方

先に結論

エアレーションをベタの水槽に付ける時は、泡を少なく、細かく、端に寄せるのが基本です。ベタが泡を避けずに泳げるかを見ながら、少しずつ調整しましょう。

『同居の貝のために付けたいけど、ベタが流されないか心配』という方も多いはずです。

付けるなら、次の順番で進めると流れを作りすぎずに済みますよ。

泡を弱くして付ける手順
  1. エアストーンを水槽の端、ベタがよく休む場所から離れた所に置く
  2. エアーポンプとストーンの間に調節バルブ(コック)を入れる
  3. バルブをほぼ閉じた状態から、少しずつ開けて泡を出す
  4. ポツポツと泡が上がる程度で止め、ベタの泳ぎ方を見る
  5. 泡を避けて隅にこもるようなら、さらに絞るか位置を変える
ベタの水槽でエアレーションの泡を弱くして付ける手順を順番に示した図解

GEXは、エア調節バルブについて「メダカ等の強い水流が苦手な魚に最適」と説明しています。ベタも強い流れが苦手なので、泡の量を細かく絞れる道具があると安心です。

泡の量の目安や絞り方はエアレーションの強さと調整バルブの使い方でくわしく紹介しています。

置き場所で流れはかなり変わる

同じ泡の量でも、置き場所で水の流れ方は変わります。

置き場所流れ方ベタの水槽での向き不向き
水槽の真ん中全体を大きく回す流れが届きやすく不向き
水槽の端・隅片側だけがゆるく動く向いている
水草や流木の陰泡の勢いがやわらぐ向いている
ベタの寝床の近く休む場所が揺れる避けたい

泡で遊ぶように見える時

ベタが泡の近くで口をパクパクさせたり、泡を追いかけたりすることがあります。

これは無理に止めなくて大丈夫です。泡を避けて隅に固まる、ヒレをたたんだままになる、といった様子が続く時だけ、泡を弱めるか止めて様子を見てみてください。

ベタのエアレーションについて知恵袋によくある相談

先に結論

知恵袋では「本当になしで飼える?」「ヒーターと泡はどうする?」「同居の貝は平気?」という相談がよく読まれています。どれも、酸素・水流・水温・同居の生き物を分けて考えると答えが見えてきます。

ここでは、ベタのエアレーションについて多く読まれている相談を要約して紹介します。

「ベタはエアレーションなしで飼えるの?」

とても多く読まれている、いちばん基本の質問です。

答えは、なしでも飼えます。メーカー各社も、ラビリンス器官で空気を吸えるので、エアポンプがなくても飼育できると説明しています。

ただ、それは酸素の話です。水換えと水温の管理は、ブクブクがあってもなくても同じように要ります。

「ベタは泡が苦手と聞いた。でもヒーターは要るよね?」

ベタは気泡が苦手と見たけれど、ヒーターがないと水温が保てない、という相談です。

ここは、ヒーターとエアレーションを別の道具として考えるのがおすすめです。ヒーターは水温のため、エアレーションは酸素と水の動きのための道具です。

『ヒーターを入れるなら、泡も一緒に入れないとダメ?』と思いますよね。そんなことはありません。ヒーターだけ入れて、ブクブクはなしにする飼い方もよくあります。

「ベタの水槽に貝を入れた。エアレーションなしでキツくない?」

コケ取りに貝を入れたけれど、ベタに合わせてエアレーションをしていない、という相談です。

ベタは空気を吸えても、貝は同じようには吸えません。同居させる時は、ベタに合わせるか、同居の生き物に合わせるかを決める必要があります。

同居の状況考え方
ベタだけなしで様子を見てよい
貝やエビも一緒弱い泡を端に置くことを考える
水草が多く、夜も入れている夜の酸素も考えて弱い泡を検討

どの生き物がブクブクなしで飼えるかはエアレーションなしで飼える魚・エビで比べています。

よくある質問

ベタのエアレーションは本当にいらないのですか?

ベタは水面から空気を吸えるので、酸素の面ではエアレーションなしでも飼えます。ただし水温の管理や水換えは別に必要です。

ベタにエアレーションを付けると弱りますか?

泡が強くて水槽全体に流れができると、泳ぎにくくなることがあります。付けるなら調節バルブで泡を絞り、水槽の端に置いて様子を見てください。

ベタの水槽はフタをしても大丈夫ですか?

飛び出し防止にフタをするのはよいですが、ぴったり密閉せず、少し隙間を残しておきましょう。ベタは水面の上の空気を吸うからです。

エアレーションの代わりにフィルターを付けてもいいですか?

付けてもかまいません。その場合も水流が強くならないよう、排水の向きや流量を弱めに調整するのがポイントです。

ベタのエアレーションは夜だけ止めてもいいですか?

ベタだけの水槽なら、止めても酸素の面では困りにくいです。水草が多い水槽や、貝やエビが一緒の水槽では、夜も弱い泡を残すかどうかを同居の生き物に合わせて考えてみてください。

まとめ

この記事の要点
  • ベタはラビリンス器官で水面から空気を吸えるので、エアレーションなしでも飼える
  • いらないのは酸素の面だけで、水温と水換えの管理は別に必要
  • 強い水流は苦手なので、付けるなら泡を絞って水槽の端に置く
  • フタは密閉せず、水面の上に空気が入れ替わる隙間を残す
  • 貝やエビと一緒に飼う時は、同居の生き物の酸素も考える
エアレーションドットコム

エアレーションドットコム 編集部

水槽のエアレーション(ブクブク)について、必要かどうかの判断、エアーポンプやエアストーンの選び方と使い方、メダカ・金魚・熱帯魚・エビなど生き物ごとの考え方を、公的機関とメーカーの公開情報をもとにやさしく整理しているサイトです。 公式サイト

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