ドジョウのエアレーション|なしで飼えると言われる理由と注意

細かい砂を敷いた水槽で休むドジョウと、水面に向かって泳ぐドジョウ

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ドジョウが水面までスッと上がって、すぐ底に戻っていく。その姿を見て、『ブクブクが足りないのかな?』と気になっていませんか。

結論から言うと、ドジョウのエアレーションは、なしでも飼えることが多いです。ドジョウは、酸素が足りない時に水面で空気を吸って、腸で酸素を取り込めるからです。

ただ、それは補助的な呼吸なんです。この記事では、なしで飼う時と付ける時の条件を、表で分かりやすくお伝えしますね。

目次

ドジョウにエアレーションは必要?先に結論

先に結論

ドジョウは、えら呼吸と皮膚呼吸に加えて、腸でも呼吸できる魚です。そのため、エアレーションなしでも飼えることが多いです。ただ、腸呼吸は足りない分を補うためのもので、水の中の酸素が要らないわけではありません。

『空気を吸えるなら、ブクブクは完全にいらないでしょ?』と思う方も多いはずです。

実は、ドジョウも普段はほかの魚と同じように、えらで水の中の酸素を使っているんです。

呼吸のしかたいつ使うかエアレーションとの関係
えら呼吸普段の呼吸の中心水の中の酸素に頼る
皮膚呼吸えら呼吸と一緒に水の中の酸素に頼る
腸呼吸酸素が足りない時の補助水面に上がれれば使える

この表のように、3つのうち2つは水の中の酸素を使います。だから、なしで飼えても「水の中の酸素はどうでもいい」わけではないんですね。

エアレーションの働きそのものはエアレーションとは?で紹介しています。

ドジョウの腸呼吸とは?

大学の名誉教授による解説では、ドジョウは基本的にえら呼吸をし、皮膚から直接酸素を取り込む皮膚呼吸もしているとされています。

それでも酸素が足りない時に「腸呼吸」をします。水面に出て空気を口から取り込み、腸で酸素を取って、残りはおならのように肛門から出すそうです。

補足

同じ解説では、腸呼吸は補助的な呼吸で、それだけで呼吸をまかなうのは難しいとされています。岡山市環境学習センターの解説でも、ふだんはエラ呼吸をしていて、時々腸呼吸をすると紹介されています。

「なしで飼える」と言われる理由

ドジョウのエアレーションなしの飼育がよく話題になるのは、この腸呼吸があるからです。

水の中の酸素が少し足りなくなっても、自分で水面に上がって補えるので、ブクブクがない水槽でも暮らしていけることが多いんですね。

ドジョウが水面に上がる回数で水の様子を見る

ここが大事なところです

ドジョウが時々水面に上がるのは、腸呼吸をしている自然な行動です。ただ、上がる回数がいつもより目立って増えたら、水の中の酸素が足りていないサインとして見てあげましょう。

『ドジョウが何度も水面に上がるけど、大丈夫?』と心配になりますよね。

腸呼吸は酸素が足りない時に使う呼吸なので、水面に上がる回数は、水の中の酸素の様子を知る手がかりにもなるんです。

ドジョウの様子読み取れること次にすること
時々水面に上がって、すぐ底に戻る腸呼吸をしている自然な行動そのまま様子を見る
いつもより何度も上がる水の中の酸素が足りない可能性水温・匹数・汚れを確かめる
水面近くにいる時間が長い酸素が足りていない可能性が高い弱い泡を足し、水換えを考える
底砂に潜って落ち着いている今の環境に慣れているそのまま様子を見る
ドジョウの呼吸のしかたと、水面に上がる回数からエアレーションの要否を判断する図解

いつもの回数を知っておく

上がる回数が多いか少ないかは、水槽ごとに違います。水量やドジョウの大きさ、一緒にいる生き物によっても変わるので、ほかの家の水槽と比べてもあまり参考になりません。

飼い始めのうちに、エサの時間などに少しだけ様子を見て、「いつもはこのくらい」を知っておくと、変化に気づきやすくなりますよ。

回数が増えた時に確かめる順番

水面に上がる回数が増えた時のチェック
  • 水温がいつもより上がっていないか
  • 匹数を増やしたり、別の魚を入れたりしていないか
  • 食べ残しやフンで水が汚れていないか
  • フィルターの水の流れが弱くなっていないか

水温が高いほど、水に溶ける酸素は少なくなります。JIS K 0102:2016の表(淡水・1気圧の飽和値)では、20℃で9.09mg/L、28℃で7.83mg/Lです。夏に回数が増えるのは、このためかもしれません。

ドジョウをエアレーションなしで飼う時と付ける時

先に結論

ドジョウだけを、ゆとりのある水量で、水面に上がれる状態で飼うなら、エアレーションなしで様子を見られます。ほかの魚と一緒に飼う時や、夏に水温が上がる時は、弱い泡を足しておくと安心です。

ここでは、なしで飼う時と付ける時の条件を、1つの表にまとめますね。

条件なしで様子を見られる付けておきたい
一緒にいる生き物ドジョウだけ金魚やメダカ、エビも一緒
匹数水量に対して少なめ増えて混んできた
水温落ち着いている夏に上がる
水面空いていて上がりやすい浮き草やフタでふさがれている
水の汚れ水換えができている食べ残しがたまりやすい

ほかの魚と一緒に飼う時

ドジョウが平気そうでも、一緒にいる金魚やメダカは腸呼吸ができません。

『ドジョウが大丈夫なら、みんな大丈夫』と考えてしまいがちですが、同じ水槽の生き物の分も考えてあげましょう。

よくある失敗

ドジョウに合わせてエアレーションを外したら、一緒に入れている金魚やエビの分の酸素が足りなくなってしまうこと。混ぜて飼う時は、腸呼吸ができない生き物に合わせて考えるのが基本です。

水面をふさがないようにする

腸呼吸には、水面に上がって空気を吸える場所が要ります。

浮き草を一面に広げたり、水面ぎりぎりまで水を入れてフタをぴったり閉めたりすると、上がっても吸える空気が少なくなってしまいます。水面とフタの間には、空気が入れ替わるすき間を残しておきましょう。

水を少し減らして水面とフタの間を広くとるか、フタの一部を網目のものにすると、飛び出し対策と空気の通り道を両立しやすくなりますよ。

底砂は厚くしすぎない

ドジョウは底砂に潜るのが好きなので、砂を敷いてあげたくなりますよね。

ただ、テトラは、底砂を厚く敷きすぎると「底砂内には水流がないため…ろ過バクテリアに必要な酸素が供給されなくなってしまう」と説明しています。潜れる厚さは残しつつ、敷きすぎないようにしておきましょう。

ドジョウが潜れる薄めの底砂と、空気を吸える水面のすき間を残した水槽の様子

水換えは少しずつ、水温をそろえて

なしで飼うなら、水を汚さないことがいちばんの酸素対策になります。食べ残しやフンが分解される時にも、水の中の酸素が使われるからです。

水換えの時は、新しい水の温度を水槽の水にそろえて、一度に全部を替えないようにしてあげてください。水道水はカルキを抜いてから使いましょう。

水換えで気をつけること理由
新しい水の温度をそろえる急な水温の変化を避ける
一度に全部を替えない水の状態を急に変えない
底砂の上の食べ残しを吸い出す汚れと酸素の消費を減らす
カルキを抜いた水を使う水道水の塩素はえらの負担になる

ドジョウの水槽にエアレーションを付けるなら

先に結論

付けるなら、泡は弱めにして、ドジョウが潜る場所から少し離して置くのが基本です。水面に上がる通り道をふさがないようにしましょう。

『金魚と一緒に飼っているから、ブクブクを付けたい』という方も多いですよね。付ける時は、次の順番で進めてみてください。

ドジョウの水槽にエアレーションを付ける手順
  1. ポンプは水面より高い位置に置く
  2. エアストーンは底砂に潜る場所から少し離した端に置く
  3. 泡は弱めから始め、水面が軽く揺れるくらいにする
  4. ドジョウが水面に上がる回数が落ち着くかを見る
  5. 底砂が泡で舞い上がっていないかを確かめる

ポンプを水面より高い位置に置くのは、止まった時の逆流を防ぐためです。キョーリンも、エアーポンプは水面より上に置き、下に置く場合は逆流防止弁を付けるよう案内しています。

泡を付けたあとの様子の見方

付けたあと数日は、ドジョウの過ごし方を少し気にかけてみてください。

「付けてから、水面に上がる回数が減ったね」

「底で落ち着いてるなら、この強さでよさそう」

こんなふうに、回数が落ち着いて、底砂の上や中でゆったりしていれば、泡の強さは合っています。泡の近くを避けて隅にばかりいる時は、もう少し絞ってみましょう。

エアレーションが要る水槽といらない水槽の見分け方はエアレーションは必要?でもくわしく紹介しています。

ドジョウのエアレーションについて知恵袋によくある相談

先に結論

知恵袋では「ぶくぶくなしで飼える?」「コンセントが使えない場所ではどうする?」「底砂に潜るならエアレーションはいらない?」という相談がよく読まれています。腸呼吸の仕組みと、一緒にいる生き物を合わせて考えると答えが見えてきます。

ここでは、多く読まれている相談を要約して紹介します。

「どじょうは、ぶくぶくがなくても飼える?」

とても多く読まれている、いちばん基本の質問です。

答えは、ドジョウだけなら、なしでも飼えることが多いです。ただ、腸呼吸は補助的な呼吸なので、水換えで水を汚さないことと、水面に上がれる場所を残すことが前提ですよ。

「玄関に水槽を置いていて、コンセントが使えない」

ほかの水槽がコンセントを使っていて、ドジョウの水槽にエアーポンプをつなげない、という相談です。

ドジョウだけの水槽なら、まずは匹数を控えめにして、水面を空けておけば、なしで様子を見られます。水に入れて酸素を補うとうたう商品もありますが、使い方や続く時間は商品ごとに違うので、製品の説明書を確かめてください。

電源がない場所での酸素の補い方は電源なしのエアレーションで紹介しています。

「底砂に潜っているドジョウに、エアレーションはいらない?」

ドジョウは底に隠れているし、メダカのようなエアレーションは要らないのでは、という相談です。

ドジョウだけなら、その考え方で様子を見てよいでしょう。ただ、メダカなど腸呼吸ができない生き物と一緒なら、そちらに合わせて弱い泡を足してあげてください。

ほかにどんな生き物がブクブクなしで飼えるかはエアレーションなしで飼える魚・エビで比べています。空気を吸える魚の水槽の考え方はうなぎ・ポリプテルスのエアレーションも参考になります。

よくある質問

ドジョウはエアレーションなしで飼えますか?

ドジョウだけを、ゆとりのある水量で飼うなら、なしでも飼えることが多いです。腸呼吸は補助的な呼吸なので、水換えと水面のすき間は欠かさないようにしましょう。

ドジョウが水面に上がってすぐ戻るのはなぜですか?

水面で空気を吸い、腸で酸素を取り込む腸呼吸をしているためです。時々なら自然な行動ですが、回数が目立って増えたら水温や汚れを確かめてみてください。

ドジョウと金魚を一緒に飼う時はエアレーションが要りますか?

金魚は腸呼吸ができないので、金魚に合わせて考えるのが基本です。弱めの泡を足しておくと安心です。

エアレーションの代わりにフィルターだけでもいいですか?

フィルターの排水で水面が揺れていれば、酸素の入り口になります。テトラも、排水口を水面近くに付けると、ほどよく水面が揺れて酸素の補給になると説明しています。水流が強すぎてドジョウが落ち着けない時は、排水の向きを壁側に向けてみてください。

ドジョウの水槽にフタは必要ですか?

飛び出しを防ぐためにフタはあると安心です。ただ、ドジョウは水面で空気を吸うので、ぴったり密閉せず、水面とフタの間に空気が入れ替わるすき間を残しておきましょう。

まとめ

この記事の要点
  • ドジョウはえら呼吸と皮膚呼吸に加え、腸呼吸で酸素を補える
  • そのため、ドジョウだけならエアレーションなしでも飼えることが多い
  • 腸呼吸は補助的なもので、水の中の酸素も使っている
  • 水面に上がる回数が増えたら、水温・匹数・汚れを確かめる
  • 金魚やメダカと一緒なら、腸呼吸ができない生き物に合わせて弱い泡を
エアレーションドットコム

エアレーションドットコム 編集部

水槽のエアレーション(ブクブク)について、必要かどうかの判断、エアーポンプやエアストーンの選び方と使い方、メダカ・金魚・熱帯魚・エビなど生き物ごとの考え方を、公的機関とメーカーの公開情報をもとにやさしく整理しているサイトです。 公式サイト

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