底面フィルターのエアレーション|エアーポンプのつなぎ方と泡の量

砂利を敷いた水槽の揚水パイプから泡が出ている様子、底面フィルターのエアレーションを解説する記事タイトル

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底面フィルターを使ってみたいけれど、『エアーポンプとどうつなぐの?』『泡はどのくらい出せばいいの?』と迷っていませんか。

結論から言うと、底面フィルターは「砂利の下に水を通して、砂利全体をろ材にする」フィルターです。エアーポンプで動かす形なら、泡が出る分、底面フィルターのエアレーションにもなります。

この記事では、仕組みを図で押さえたうえで、エアーポンプとのつなぎ方と、泡の量と掃除の頻度の関係をお伝えしますね。

目次

底面フィルターは「砂利の下に水を通す」フィルター

先に結論

底面フィルターは、水槽の底に敷いたプレートの上に砂利をのせ、砂利の下から水を吸い上げるフィルターです。水が砂利の間を通り抜けるので、砂利そのものがろ材になります。

『底面フィルターって、どういう仕組みなの?』という疑問は、これから水槽を始める方からよく出てきます。

ほかのフィルターは、本体の中にろ材を入れますよね。底面フィルターは、水槽の底の砂利をまるごとろ材として使うのが大きな違いなんです。

部品役目
底面プレート水槽の底に敷き、砂利の下に水の通り道を作る
砂利(底砂)水が通り抜けるろ材になる
揚水パイププレートから立ち上がり、水を上へ持ち上げる
エアーポンプ(または水中ポンプ)パイプの中で水を持ち上げる力になる

エアレーションそのものの意味はエアレーションとは?で紹介しています。

エアーポンプ式と水中ポンプ式がある

底面フィルターを動かす方法には、エアーポンプで空気を送る形と、水中ポンプ(電動で水を回すポンプ)を付ける形があります。

この記事で扱うのは、エアーポンプで動かす形です。泡がパイプを上がる力で水を持ち上げる、エアリフトと呼ばれる仕組みですね。

フィルターの種類ごとの違いはエアレーションとフィルターの違いで比べています。

図で見る底面フィルターの水の流れ

ここが大事なところです

水は「上から砂利へ、砂利からプレートの下へ、プレートの下からパイプへ」と流れます。この流れがあるからこそ、砂利の奥まで酸素を含んだ水が届くんです。

底面フィルターの水の流れを、順番に追ってみましょう。

エアーポンプ式の底面フィルターの水の流れ
  1. エアーポンプの空気が、揚水パイプの中で泡になる
  2. 泡が上がる力で、パイプの中の水が水面へ持ち上げられる
  3. 持ち上がった分、プレートの下から水が吸い込まれる
  4. 水槽の水が、上から砂利の間を通ってプレートの下へ流れ込む
  5. 砂利にすむバクテリアが、通り抜ける水の汚れを分解する
底面フィルターで、水が砂利を通ってプレートの下からパイプへ吸い上げられる流れを示した図解

砂利に酸素が届くことが大事な理由

ろ過のバクテリアは、アンモニアなどを分解する時に酸素を使います。汚水処理でも、十分に通気して硝化をする菌を活発にする工程があると、農林水産省に掲載された資料で説明されています。

一方で、テトラ(スペクトラム ブランズ ジャパン)は、底砂を厚く敷きすぎると底砂の中に水流がなくなり、ろ過バクテリアに必要な酸素が届かなくなると説明しています。

底面フィルターは、この砂利の中に水の流れを作る道具です。だから、砂利全体がろ材として働けるんですね。

底面フィルターでもエアレーションになる?

エアーポンプ式なら、揚水パイプの出口から泡と水が出て、水面を揺らします。

テトラは、フィルターの排水口を水面近くにすると「ほどよく水面が揺れて酸素の補給になります」と案内しています。パイプの出口が水面近くにあれば、底面フィルターのエアレーションとしての働きも期待できますよ。

エアーポンプと底面フィルターのつなぎ方

先に結論

底面プレートを敷いてから砂利をのせ、揚水パイプにエアーチューブをつなぐのが基本の順番です。エアーポンプは水面より高い位置に置きます。

『部品が多くて、どこから手をつければいいか分からない』という方も多いはずです。順番どおりに進めれば、難しくありませんよ。

底面フィルターをエアーポンプで動かす手順
  1. 水槽の底に底面プレートを、すき間ができないように敷く
  2. 揚水パイプをプレートに差し込む
  3. 洗った砂利をプレートの上に、均一な厚さで敷く
  4. エアーチューブを揚水パイプの空気の入り口につなぐ
  5. エアーポンプを水面より高い位置に置き、チューブをつなぐ
  6. 水を入れて電源を入れ、パイプの出口から泡と水が出ているかを確かめる

砂利はよく洗ってから敷く

テトラは、天然由来の砂は「濁りが出なくなるまでしっかり洗ってから使います」と案内しています。洗わずに入れると、水がいつまでも濁っていることがあるそうです。

砂利の細かい粉がプレートの下にたまると、水の通り道もふさがりやすくなります。最初にしっかり洗っておくのが、長く使うための近道ですね。

砂利は均一な厚さに

砂利の厚さに偏りがあると、薄い所ばかりに水が流れます。

厚い所は水が通りにくくなり、ろ材として働きにくくなることも。プレート全体に同じくらいの厚さで敷くのがコツです。

エアーポンプの置き場所と逆流

エアーポンプは、水平に置いて水面より上に設置し、下に置く場合は逆流防止弁を付けるよう、キョーリンが案内しています。

止まった時にチューブを伝って水がポンプに戻るのを防ぐためです。コンセントも水槽より高い位置を使うか、コードにたるみ(ループ)を作っておきましょう。

よくある失敗
  • プレートを敷く前に砂利を入れてしまい、やり直しになる
  • 砂利を洗わずに入れて、濁りが取れない
  • エアーポンプを床に置き、停電の時に水が逆流する

泡の量の決め方と、掃除の頻度の関係

先に結論

泡の量が多いほど、砂利を通る水の量も増えます。そのぶん汚れも砂利の中に集まりやすいので、強めに回す水槽ほど、砂利の掃除にも目を配りたいところです。

『エアーポンプは強ければ強いほどいいの?』と思いますよね。

エアリフトは、泡が多いほど水を多く持ち上げます。つまり、泡の量がそのまま、砂利を通る水の量になるんです。

泡の量砂利を通る水起きやすいこと掃除の考え方
弱め少ない汚れが砂利の表面に残りやすい表面のゴミを取る程度でよいことが多い
中くらいほどよい砂利全体に水が通る水換えの時に砂利を軽く掃除する
強め多い細かい汚れも砂利の中へ集まりやすい砂利の中の汚れを意識して掃除する
エアーポンプの泡の量と、砂利を通る水の量、掃除の頻度の関係を示した図解

エアーポンプの選び方は「水深」も見る

底面フィルターの揚水パイプは、水槽の底から空気を送ります。水深が深いほど、空気を押し出すのに力が要ります。

ジェックス(GEX)は、e〜AIR4000WBとe〜AIR2000SBの違いを説明しています。吐出量が同じでも、2000SBのほうが「吐出圧が高い為、水深が深くても、吐出量を確保できる仕様」と説明しています。水深のある水槽では、適合水深が深いポンプを選ぶと安心ですね。

吐出量の目安はエアーポンプの吐出量の目安で紹介しています。

泡が弱くなってきた時の確かめ方

使っているうちに泡が弱くなったら、どこかで空気や水の流れが止まりかけています。

水作の投げ込み式フィルターの取扱説明書には、気泡のかたまりが出るのは「ろ材や砂利が目詰まりしています」とあります。気泡が少ないのは、エアストーンの目詰まりかエアポンプの機能低下だそうです。底面フィルターでも、確かめる順番の参考になりますよ。

泡が弱い時に見る順番
  • エアーチューブが折れたり外れたりしていないか
  • 揚水パイプの中にエアストーンがある場合、目詰まりしていないか
  • 砂利の中に汚れがたまり、水が通りにくくなっていないか
  • エアーポンプの部品が劣化していないか

GEXは、エアーポンプの音が大きくなった、エアー量が減ったという時は、ダイヤフラム(空気を送るゴム)の亀裂などが考えられると説明しています。

底面フィルターだけで足りる?別にブクブクを足す判断

先に結論

エアーポンプ式の底面フィルターは、泡で水面を揺らすので、魚が多くなければ別のブクブクは要らないことが多いです。夏の高水温や魚が多い時は、足すことを考えます。

『底面フィルターの泡だけで、酸素は足りるの?』と気になる方もいますよね。

コトブキ工芸は、エアーポンプを使う場面として「水槽にたくさん魚が入っている場合や、夏場の高水温で溶存酸素が少ないとき」を挙げています。この2つに当てはまるかが、判断の目安になります。

水槽の様子別のブクブク
揚水パイプの出口が水面近くで、水面がよく揺れている要らないことが多い
魚が多い・大きく育ってきた足したい
夏に水温が上がる足したい
水草が多く、夜に酸素を使う量が増える夜を中心に足したい

水草は、昼は光合成で酸素を作りますが、夜は呼吸をして酸素を使うと、テトラが説明しています。

「底面フィルターの泡だけで、夏も大丈夫かな」
「水温が上がる時期だけ、エアストーンを1つ足しておくと安心ですよ」

こんなふうに、季節で足し引きする考え方でも十分です。

シュリンプの水槽でも底面フィルターはよく使われます。エビの水槽の泡の考え方はシュリンプ水槽のエアレーションで紹介しています。

底面フィルターでよくある相談

ここでは、ネットの相談サイトでよく読まれている、底面フィルターとエアーポンプにまつわる質問を要約して紹介します。

相談1 底面フィルターのエアで、エアレーションの効果はある?

底面フィルターのエアーで、エアレーションの効果があるのか、別にエアレーションが必要か、という相談です。多く読まれています。

エアーポンプ式なら、揚水パイプから泡と水が出て水面を揺らすので、エアレーションの効果もあります。

ただ、魚が多い水槽や夏場は、それだけで余裕があるとは限りません。この記事の表で、自分の水槽の条件を当てはめてみてください。

相談2 60cm・深さのある水槽で、静かなエアーポンプを選びたい

幅60cmで奥行・高さのある水槽に、底面フィルターを1か所付ける。静かさを重視したエアーポンプを知りたい、という相談です。

深さのある水槽では、空気を底から押し出す力が要ります。ポンプの適合水深と適合水槽サイズを、まず見ておきましょう。

例えば、売り場でこんなふうに聞くと話が早いですよ。

「底面フィルター用で、水深が深めの水槽なんですが」
「それなら、適合水深に余裕のあるタイプから選んでみましょう」

静かさの選び方は静かなエアーポンプの選び方でまとめています。

相談3 底面フィルターは、エアーポンプと水中ポンプのどちらがいい?

底面フィルターを動かすのに、エアーポンプと水中ポンプのどちらがいいか、という相談です。

エアーポンプ式は泡で水面を揺らすので、酸素の補給も同時にできます。水中ポンプ式は泡が出ない分、水面の揺れは排水の向きしだいになります。

どちらが正解というより、酸素も一緒に届けたいならエアーポンプ式、泡の音や水はねを抑えたいなら水中ポンプ式、と考えると選びやすくなりますね。

よくある質問

底面フィルターにはどんなエアーポンプが合いますか?

水槽の大きさに合った適合水槽サイズと、水深に合った適合水深のエアーポンプを選んでください。水深が深い水槽では、吐出圧に余裕のあるポンプのほうが空気を送りやすくなります。

底面フィルターの掃除はどのくらいの頻度でしますか?

決まった回数より、泡の勢いや水の濁り、砂利の汚れ具合で判断します。泡を強めに回している水槽ほど砂利の中に汚れが集まりやすいので、水換えの時に砂利も軽く掃除しておきましょう。

底面フィルターとエアーポンプの間に逆流防止弁は要りますか?

エアーポンプを水面より低い位置に置く時は入れておきましょう。止まった時に水がポンプへ戻るのを防げます。

底面フィルターと別のフィルターを一緒に使えますか?

使えます。底面フィルターで砂利をろ材にしつつ、ほかのフィルターでろ過や酸素を補う組み合わせもあります。

まとめ

底面フィルターは、エアーポンプの泡で砂利の下に水を通し、砂利全体をろ材にするフィルターです。

泡の量は、砂利を通る水の量と、掃除の頻度にもつながります。まずはパイプの出口から泡と水がしっかり出ているかを見てみてください。

この記事の要点
  • 底面フィルターは、砂利の下に水を通して砂利をろ材にする
  • エアーポンプ式なら、泡で水面を揺らすのでエアレーションにもなる
  • プレート、パイプ、砂利、チューブ、ポンプの順につなぐ
  • 泡を強くするほど、砂利の中の汚れにも目を配る
  • 水深が深い水槽は、適合水深に余裕のあるポンプを選ぶ
エアレーションドットコム

エアレーションドットコム 編集部

水槽のエアレーション(ブクブク)について、必要かどうかの判断、エアーポンプやエアストーンの選び方と使い方、メダカ・金魚・熱帯魚・エビなど生き物ごとの考え方を、公的機関とメーカーの公開情報をもとにやさしく整理しているサイトです。 公式サイト

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