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水槽の横で鳴るブクブクの音を聞きながら、『これ、本当に要るのかな』と思ったことはありませんか。ネットを見ると「エアレーションは必要」という声と「いらない」という声の両方があって、迷ってしまいますよね。
結論から言うと、エアレーションが必要かどうかは水槽ごとの条件で決まります。この記事を読めば、ご自分の水槽が「なしでいける側」か「付けたほうがいい側」かを、6つの条件で見分けられるようになります。
エアレーションが必要かは「6つの条件」で決まる
エアレーションは、どの水槽にも欠かせない道具というわけではありません。ただ、水量・生き物の数・水温・水草・フィルター・水面の動きの6つのうち、1つでも厳しい条件があれば付けておくと安心です。迷ったら付けておき、様子を見て弱めるほうが失敗しにくいです。
エアレーションの必要性を考える時、まず知っておきたいのは「水の中の酸素はどこから来るか」です。
計測器メーカーの解説では、水中の酸素は主に大気から入り、生き物の呼吸や汚れの分解で減っていくと説明されています。つまり、入ってくる量より減る量が多い水槽ほど、ブクブクの助けが要るわけです。
もう一つ大事なのが水温です。水は温度が低いほど酸素を多く溶かし込めて、温度が上がると溶かせる量が減ります。
| 水温 | 水に溶けられる酸素の量の上限(淡水・1気圧) |
|---|---|
| 15℃ | 10.08mg/L |
| 20℃ | 9.09mg/L |
| 25℃ | 8.26mg/L |
| 30℃ | 7.56mg/L |
上の表はJIS K 0102:2016の飽和溶存酸素量(水に溶けられる酸素の上限)の値です。水温が上がるほど、上限そのものが下がっていくのが分かりますよね。
だからこそ、同じ水槽でも冬は「なし」で平気だったのに、夏になって急に魚が苦しそうにする、ということが起こるんです。

エアレーションそのものの仕組みをもう少し知りたい方は、エアレーションとは?水槽に空気を送る意味と仕組みもあわせて読んでみてください。
「いらない」と言われる水槽の共通点
『ブクブクなしで何年も飼えてるよ』という話もよく聞きますよね。実は、エアレーションなしでうまくいっている水槽には、いくつか共通点があります。
ここでは、エアレーションがいらない・不要と言われる水槽の条件を表にしました。
| 条件 | なしでも回りやすい状態 | 付けたほうがいい状態 |
|---|---|---|
| 水量と生き物の数 | 水量に対して生き物が少ない | 水量に対して生き物が多い |
| 水温 | 低め〜適温で安定している | 夏に水温が上がる・ヒーターで高めに保つ |
| 水面の動き | フィルターの水流で水面が揺れている | 水面がほとんど動いていない |
| 水草 | 適量で、夜の酸欠のサインが出ない | 水草がびっしりで夜に生き物が水面に集まる |
| フタ | 隙間があり、空気が入れ替わる | 隙間の少ないフタでほぼ密閉している |
| 生き物の種類 | 空気呼吸ができる種類・流れが苦手な種類 | 酸素をたくさん使う大きめの魚 |
この記事でいちばん伝えたいのは、6つのうち1つでも右側に当てはまったら、付ける方向で考えるということです。
左側に全部当てはまる水槽だけが、「アクアリウムでエアレーションなし」でも落ち着きやすい水槽だと考えてください。
- 水量に対して生き物がかなり少ない
- 水温が真夏でも上がりすぎない場所に置いている
- フィルターの水流で水面がいつも揺れている
- 生き物が水面で口をパクパクしていない
- フタに隙間があり、空気が入れ替わっている
水面が動いていれば酸素は入ってくる
エアレーションなしでもうまくいく水槽の多くは、フィルターなどで水面が動いています。
メーカーの解説でも、上部フィルターや外掛けフィルターの排水口を水面近くに付けると「ほどよく水面が揺れて酸素の補給になります」と説明されています。
つまり、ブクブクがなくても、水面がしっかり揺れていれば酸素の入り口はあるということです。フィルターとエアレーションの役割の違いはエアレーションとフィルターの違いで詳しく紹介しています。
生き物の種類によっても変わる
ベタやグラミーの仲間は、ラビリンス器官という器官で水面から空気を吸えます。メーカーの解説でも、エアーポンプやフィルターがなくても飼育できると書かれています。
一方、メダカは水の流れが苦手で、流れの弱いフィルターを選ぶよう案内されています。強いブクブクがかえって合わない生き物もいるんです。
なしで飼いやすい生き物はエアレーションなしで飼える魚・エビにまとめています。
エアレーションが必要な水槽のサイン
『うちは大丈夫かな』と気になったら、生き物と水槽の様子を見てみてください。数字を測らなくても、サインは目で確かめられます。
- 生き物が水面近くで口をパクパクしている
- 朝方に水面付近に集まっていることが多い
- 夏になってから元気がなく、エサの食いが落ちた
- 水面に油膜が張って、なかなか消えない
金魚のメーカーQ&Aでは、水面近くで口をパクパクするのは、飼育容器の水量に対して数が多く酸素が不足していると考えられる、と説明されています。その上で、ブクブクやろ過装置を付けて酸素を加えるよう案内されています。
酸素が足りない時の確かめ方は、水槽の酸素不足のサインで順番に紹介しています。
水草が多い水槽は「夜」に注意
水草は昼間に光合成をして酸素を作ります。ただ、夜は生き物と同じように呼吸をして酸素を使うので、酸欠になってしまうこともあるとメーカーは説明しています。
例えばこんな場面です。
「昼間は水草から泡が出ていて元気そうなのに、朝になると魚が水面にいるんだよね」
「それ、夜のあいだに酸素が減っているのかもしれないね」
こうした様子があれば、夜だけでもエアレーションを回すと落ち着くことがあります。夜だけ回す考え方は水草水槽のエアレーションで紹介しています。
夏と高水温の時期
エアーポンプのメーカーは、魚がたくさん入っている時や、夏場の高水温で溶存酸素(水に溶けている酸素)が少ない時に使う、と案内しています。
冬はなしで平気だった水槽も、夏は条件が変わります。季節で判断を変えていいんです。夏の使い方は夏のエアレーションを読んでみてください。
水槽のタイプ別に見るエアレーションの必要性
ここからは、よくある水槽のタイプ別に、エアレーションが必要かの目安を見ていきます。ご自分の水槽に近いものを探してみてください。
| 水槽のタイプ | エアレーションの目安 | 判断のポイント |
|---|---|---|
| 小型水槽でメダカを少数 | なしでも様子を見られる | 水量に対して数が少ないか |
| 金魚を数匹 | 付けておくと安心 | 体が大きくなると酸素の消費も増える |
| ヒーターで温めた熱帯魚水槽 | 付けておくと安心 | 水温が高めで酸素が溶けにくい |
| 水草が多い水槽 | 夜だけ回す選び方もある | 夜に水面へ集まる様子がないか |
| ベタの小型水槽 | なしで飼える種類 | 強い水流は苦手 |
| 屋外の睡蓮鉢 | 条件しだい | 真夏の水温と、入れている数 |
メダカの水槽
メダカは、メーカーの解説で「一般的にメダカ1匹を飼育するために必要な水の量は1リットル」と言われています。容器いっぱいに入れると酸素が足りなくなることがある、とも書かれています。
数が少なく水量に余裕があれば、エアレーションなしで様子を見られます。くわしくはメダカはエアレーションなしで飼える?で紹介しています。
金魚の水槽
金魚は、酸素が足りないと水面でパクパクするサインが分かりやすい魚です。数が増えたり体が大きくなったりしたら、付けておくと安心ですよ。
例えば、お祭りなどで連れて帰った小さな金魚を小さな容器で飼い始めた場合、最初はなしで平気でも、成長につれて酸素が足りなくなってくることがあります。体の大きさが変わったら、エアレーションの要・不要も見直してみてください。
なしにできる条件は金魚はエアレーションなしで飼える?にまとめています。
熱帯魚の水槽
熱帯魚はヒーターで水温を高めに保つことが多いですよね。メーカーは熱帯魚の水温を26℃前後に設定するよう案内しています。
先ほどの表のとおり、水温が高いほど水に溶けられる酸素は減ります。熱帯魚の水槽では、フィルターの水流で水面を揺らすか、エアレーションを足すかで酸素の入り口を作っておきましょう。
屋外の睡蓮鉢・ビオトープ
屋外の睡蓮鉢は、水面が広く風で揺れやすいので、なしで飼っている方も多いですよね。ただ、夏の日差しで水温が上がると条件が変わります。
メーカーの解説では、メダカは水温が28℃以上になると熱中症のような症状になることがあり、30℃を超えるとバテて食欲が落ちると説明されています。すだれやよしずで日よけを作り、急に水温が上がるのを防ぐよう案内されています。
- 真夏の日中に、水面へ直射日光が長時間当たっていないか
- 水草や浮草が水面をびっしり覆っていないか
- 容器の大きさに対して数を増やしすぎていないか
- 屋外で使えると書かれたポンプか、電源の取り方は安全か
屋外で使う時は、ポンプが屋外で使える製品かどうかを取扱説明書で確かめてください。屋内専用と書かれているポンプも多いんです。屋外での使い方は屋外のメダカのエアレーションで紹介しています。

「付けたほうがいい」と判断しても、強いブクブクが合わない生き物もいます。泡の量は調整バルブなどで弱められるので、付けるか付けないかの二択で考えず、「付けて弱める」選択肢も持っておくと楽になります。
よくある相談:エアレーションなしで大丈夫?
ここでは、エアレーションの必要性についてよく寄せられる相談を、要約して紹介します。同じことで迷っている方も多いはずです。
「小さな水槽でメダカは何匹まで、なしで飼える?」
小型の水槽でエアレーションも砂利もなしにして、メダカを何匹飼えるかという相談はとても多いです。
目安としてよく言われるのは、メダカ1匹に水1リットルです。大事なのは水槽の大きさではなく、実際に入っている水の量で数えることなんです。
水量に対してメダカが少なく、水温が上がりすぎない場所なら、なしでも様子を見られます。ただ、数を増やしたい時や夏場は、弱めのエアレーションを足すと安心です。
「フィルターがあればブクブクはいらない?」
ベタや金魚の水槽で、フィルターが付いていればエアレーションはいらないのか、という相談もよく見かけます。
フィルターの水流で水面がしっかり揺れているなら、酸素の入り口はできています。反対に、フィルターの排水口が水中に沈んでいて水面が静かなら、酸素の入り方は少なくなりがちです。
『フィルターがあるから大丈夫』と思ったら、一度、水面が揺れているかを目で見てみてください。
「ぴったりしたフタをしていると酸素不足になる?」
エアレーションをしていても、隙間のほとんどないフタをかぶせると魚が酸欠にならないか、という相談もあります。
水中の酸素は主に空気から入ってくるので、水面の上の空気が入れ替わらないと、だんだん入りにくくなると考えられます。ベタのような空気を吸う魚でも、メーカーは密閉容器なら少しだけフタを開けておくよう案内しています。
- フタの一部に隙間があるか
- チューブやコードの通り道から空気が入るか
- 朝方に生き物が水面へ集まっていないか
「ストローでブクブクしたり扇風機を当てたりしても酸素は入る?」
エアレーションのない水槽で、ストローで息を吹き込んだり扇風機の風を水面に当てたりすると酸素の補給になるのか、という相談もあります。
メーカーの解説でも、水面が揺れると酸素の補給になると説明されています。風で水面が波立てば、空気と水が触れ合う所が動くので、酸素の入り口になると考えられます。
ただ、息を吹き込む方法は続けられませんし、扇風機も置き方しだいで水はねや電気まわりの心配が出てきます。毎日続けるなら、弱めのエアーポンプを1台置くほうが手間は少ないですよ。
「なし」にしたいなら、先に条件を整える
ここまで読んで、『音が気になるから、できればなしにしたい』と思った方もいるかもしれません。その気持ち、よく分かります。
その場合は、エアレーションを外す前に、なしでも回る条件を先に整えるのがおすすめです。
- 水量に対して生き物の数を減らす、または水槽を大きくする
- フィルターの排水口を水面近くにして、水面が揺れるようにする
- 直射日光を避け、夏に水温が上がりすぎない場所に置く
- フタに隙間を作り、空気が入れ替わるようにする
- エアレーションを外した後、数日は朝と夕方に生き物の様子を見る
手順5で、水面に集まる様子やパクパクが見えたら、すぐに戻してください。外すのはいつでもできるので、戻すのをためらわないことが大切です。

音が理由なら「静かにする」選択肢もある
エアレーションをやめたい理由が音なら、外す以外にもできることがあります。
ポンプを静音タイプに替える、泡の量を絞る、ポンプの下に振動を吸うものを敷く、といった方法です。静かにする工夫はエアーポンプがうるさい時の対策で紹介しています。
「音が嫌でやめたけど、夏に魚が苦しそうになった」というのはよくある失敗なんです。音の問題と酸素の問題は、分けて考えてみてください。
世話の手間が理由なら
『毎日の水換えや機材の点検まで、正直手が回らない』という方もいますよね。
エアレーションの要・不要を見極めるのも、水温や生き物の数を見ながら調整するのも、慣れるまでは手間がかかります。毎日の世話や機材の点検まで任せたいなら、メンテナンス付きの水槽レンタルという選び方もあります。
水槽レンタル
水槽のお世話まで任せたいなら、メンテナンス付きの水槽レンタルも
水換えやコケ取り、エアーポンプやフィルターの点検まで、プロが定期的に訪問して整えてくれる水槽レンタルという選び方もあります。自宅やオフィスに置けるか、対応エリアやプランの内容をまずは公式サイトで確かめてみましょう。
公式水槽レンタルの公式サイトを見る(水槽レンタルサービスの公式サイトに移動します。最新の内容は公式サイトで確認してください)
エアレーションを付ける時の基本
付けると決めたら、ここだけ押さえておけば大丈夫です。
| 確かめること | 理由 |
|---|---|
| ポンプは水面より高い位置に置く | 低い位置だと水が逆流することがあるため |
| 低く置くなら逆流防止弁を付ける | 止まった時にポンプへ水が戻るのを防ぐため |
| コンセントは水槽より高い位置か、コードにたるみを作る | 水がコードを伝ってプラグにかからないようにするため |
| 泡の量は生き物に合わせて調整する | 流れが苦手な生き物もいるため |
ポンプを水面より高く置くことは、複数のメーカーの取扱説明書や公式ページで案内されています。電源まわりも、水がプラグにかからないように、コードにたるみ(ループ)を作るよう説明されています。
付け方の手順はエアレーションのやり方で、つなぐ順番から紹介しています。
ポンプを水槽より低い床に置き、逆流防止弁を付けずに使ってしまうことです。停電やコンセントが抜けた時に、水がチューブを伝ってポンプに戻ることがあります。
よくある質問
エアレーションは必要か、迷ったらどうすればいいですか?
迷ったら付けておき、泡を弱めにして様子を見るのがおすすめです。生き物が水面でパクパクしない状態が続くなら、水量や水温の条件を整えたうえで、なしにすることも考えられます。
水槽のエアレーションなしで、ずっと飼えますか?
水量に対して生き物が少なく、水面が揺れていて、水温が上がりすぎない水槽なら、なしでも落ち着きやすいです。ただ、季節で条件が変わるので、夏は様子をよく見てください。
エアレーションはいらないと言われるのはなぜですか?
フィルターの水流で水面が揺れていれば酸素が入ること、ベタのように空気を吸える生き物がいること、流れが苦手な生き物がいることが理由です。どの水槽にも当てはまるわけではありません。
夜だけエアレーションを付けるのはありですか?
水草が多い水槽では、夜に水草も酸素を使うので、夜だけ回す考え方があります。24時間回すかどうかは、生き物の様子を見て決めてみてください。
エアーポンプは必要ですか?フィルターだけではだめですか?
フィルターの排水で水面がしっかり揺れていれば、エアーポンプなしでも酸素の入り口はあります。水面が静かな時や、夏・生き物が多い時は、エアーポンプでブクブクを足しておくと安心です。
まとめ
- エアレーションが必要かは、水量・生き物の数・水温・水草・フィルター・水面の動きの6条件で決まる
- 6つのうち1つでも厳しい条件があれば、付ける方向で考える
- 水面が揺れていれば酸素は入ってくるので、フィルターの排水口の位置も見る
- 水温が高いほど水に溶けられる酸素は減るので、夏は判断を見直す
- なしにしたい時は、条件を整えてから外し、数日は様子を見る
ご自分の水槽を6つの条件に当てはめて、まずは今の様子を見るところから始めてみてください。





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